HIDEのPhoto BLOG

北国での日々の生活や個人旅行を写真でお知らせします。


"中国(チベット)旅行" posts

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9月30日、長かったチベットカイラス山巡礼の旅から無事帰宅することが出来ました。

 9月30日午後8時過ぎにカイラス山のコルラに成功して帰宅しました。

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カイラス山(カン、リンポチェ)の北壁を望むドルマ、ラ(峠)5,668mに現地時間2007年9月18日11時48分自分の足で到達、感激にむせびながら『ラーギャロー、ソソソー』と叫びながら『ルンタ(風の馬)』を力一杯空に蒔き上げるHIDE

 あれからもう60年近くも経つてしまった。確か昭和24年か25年頃だっただろう、私が小学校の4年生か5年生の頃だった。当時私は北海道の貧農の母子家庭の三男坊だった。正月とお盆だけに貰える小遣いをためて、講談社が発行する『少年倶楽部』という小学生向けの月刊誌を年に1.2度買うことを楽しみにしていた。
 この雑誌の連載で河口慧海の『チベット旅行記』に出会ったのであった。この地球の遠い果てのチベットにカイラス山と言うところが有ることを初めて知ったのだった。
 今古希を迎えようとするこの老体の心の片隅に、興奮と驚きでこの旅行記をむさぼり読んだ時の心の火照りがかすかに記憶として未だ残っている。

 この時から50数年を経て、2003年に彼、河口慧海の足跡を訪ねてネパールのムスタンを訪れた。当時私の体力では高度5.668mのドルマラ越えを含む5,000m前後の高地チベットのカイラス巡礼への旅を1月近く続けることは無謀だと思ったからだった。
 しかし、古希を前にしてカイラスへの思いが止みがたく追いつめられた心境でチベットに旅立つこととしたのであった。

 日本から1週間以上も掛かって到着したカイラス山の麓から見たこの山は107年前に河口慧海がみた時と少しも変わらずにマナサロワール湖(マバム、ユムツォ)の対岸に神々しく白く輝いていた。

 巡礼路のスタート地点のドルチェンの村をスタートして3日目いよいよドルマラ越えに取り付いた、高度は5,000mを越え空気の薄さが身にしみる。峠を目の前にしてツアーリーダーから背中に背負っていたリュックをガイドに持って貰うように指示された。私の苦しさが目に余ったからであろう。意地でもリュックは自分で背負って峠の頂上に立ちたかったが、他のグループの面々に迷惑をかけてはと、快くこの指示に従った。
 多くの旅行記を読むとこの峠越えは猛烈にキツイ、中には死ぬほどキツカッタと書かれた物もある。私は身軽になった勢か余力を感じながらこの峠の頂上に自分の足で到達することが出来た。もちろんこの高度では海面上の45%程度しか空気が無い。10歩歩いては休み、5歩登っては一休みしながらの峠越えであった。頂上にはタルチョがはためき、巡礼者が脱ぎ捨てた古くなった衣服、帽子、靴などが累々と散乱している。目の前にはカイラスの北壁が青黒い空をバックに神々しく輝いている。50数年の思いを心一杯にはき出して『ラーギャロー、ソソソー』と叫びながらルンタを峰に向かって蒔き上げていた。

 河口慧海の足跡を追う旅ではまだネパール領、ドルボ地方を残している。しかし、ここはもう無理だ。日本の旅行社が企画するトレッキングではこの地方を訪れる物も時には見かけるがほとんど催行されていないようだ。この地方を訪れているのは大学等の学術探検隊のみではないかと思われる。私の慧海の足跡を追う旅は今回の旅でひとまず終わりとしようと思っている。

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今回のカイラストレッキングの日程とあらまし。
 
今回は東京に本社が有る世界辺境の旅行および海外トレッキング専門の旅行社の企画旅行を利用した。私はこの旅行社を利用するのは初めてであった。この旅行社を利用した理由は、1,カイラス山コルラ(仏塔や仏像、聖山など神聖なものの周囲を巡ること、日本の仏教用語では右遶うにょうと言う)が3泊4日と多くの旅行社のものより1日長く、私のような非力の者にとって都合がよいこと。2,カイラス山コルラの後に古代グゲ王国の遺跡を訪ねること。3、その後新彊ウイグルのカシュガルを訪問すること。以上の3点に特徴があり、この点が気に入って申し込んだ。

 参加者は成田から9名、関空から3名の計12名、成田からは旅行社のツアーコンダクターが同行しました。ツアコンは若い小柄の女性、この手の女性の体力には前回のキナバル登山でも驚かされたが、本人曰く体力には自信がある方だと言う通り、ドルマラ越えも楽々、その後の行程でも実に良く行動するびっくりするばかりだった。英語の会話力はほとんどネイテブスピーカー、ドイツ語も流ちょう、チベット仏教を中心としたこの地の歴史の知識も学者並み、今までの海外旅行でのツアコンでこんな能力の持ち主に出会ったためしは無かった。

 ちなみに今回の参加者に以前中国に駐在していたご夫婦が居て中国語をよく話す。特にこの方の奥さんは中国の大学で中国語を勉強したとか、また他の男性にも中国語を勉強していて中国旅行の経験も豊富な方もいた。私も行く先々でロシア人グループと良く出会いロシア語の会話を楽しむことが出来た。他の方々もそれぞれ海外旅行、海外トレッキングの経験豊富な方ばかり。楽しい旅が出来た。

 9月6日に成田空港をたった飛行機は北京空港にいったん着陸、北京空港で入国手続きをしてまた同じ飛行機に乗り込み四川省の省都、成都に着陸、此処で現地ガイドの出迎えを受けた。彼はチベット族、インド留学から故郷チベットに帰りガイドをしている青年、英会話は完璧だ。 成都のホテルで関空からの3人と合流、私は京都から参加した方と同じ部屋で旅行をすることとなった。なんと彼は昨年1泊2日でカイラス山のコルラを終えており、もう一度ゆったりとした旅をしたいと参加したとのこと。彼とは良く気が合い楽しい旅となった。

 9月7日、成都からチベット自治区の都ラサに飛行機で入った。この空港で今度の長い旅を一緒に続けるチベット側の運転手5人の出迎えを受けた。以後カシュガルまでの3,000Km余をともに寝泊まりしながらの長い旅となった。
 ラサで高度順応のため2日滞在して西に向けランクル5台に分乗して旅が始まった。10日シガッツエ到着、此処で我々のテント泊の資材を積み込んだ中国製のトラックと合流。これで今回の旅の全スタッフがそろった。
 ツアー参加者12人、日本からのツアコン1人、現地のガイドおよびガイド助手の2人、トラックの運転手を含む運転手6人、コック長1人、キッチンホーイ3人。日本製TOYOTAのランクル5台、中国製のトラック1台が、これが今回の旅の全容だ。
 そのほか16日から始まったカイラスのコルラにヤクのキャラバン隊がヤクを十数頭つれて参加した。
 9月9日にラサを出た一団は悪路を走り繋いで15日にカイラス巡礼トレッキングの拠点、タルチエン村に到着、此処まで自宅を出てから11日掛かっている。現在日本から見た場合、この地が地球上で尤も辺境の地の1つだ、と言われるのも頷ける。
 16日カイラス巡礼コルラにいよいよ出発、19日コルラに成功してタルチェンに戻り、翌日からさらに西へ移動、古代グゲ王国の遺跡などをみて、インドとの領土紛争地帯のアクサイチン(中国の実行支配地域)経由して、新彊ウイグル自治区に入り、27日中国最西端の街カシュガルの街に入った。この地で車と分かれる際に走行距離を記録していた参加者から、総走行距離が3,335Kmだったことが知らされた。その8割近くは未舗装の猛烈な悪路であった。
 この街で運転手と別れ翌28日ウルムチへ29日ウルムチから北京、北京から成田へと飛び日本時間の午後9時過ぎに成田に帰り着いた。
 私は北海道への便がないため成田に1泊、翌日羽田経由で午後8時過ぎに自宅に疲れ切って帰り着いた。

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首都ラサ近くの幹線道路を五体投地で聖地ラサを目指す若いチベット族の夫婦。
 我々の車列が一斉に路肩によって停車した。我々は車からカメラを手に手に一斉に降りて2人に駆け寄っていった。中国語を話す者が写真の撮影の許可を求める。
 この二人はチベット東部のカム地方を数ヶ月前に出発してもう千キロ以上も五体投地を続けながら聖地ラサを目指しているとのこと。あと数十キロで目的地だ。若い妻は家財道具一式を荷車に積んで夫の五体投地を助けてピタリと寄り沿っている。この2人からは仏に帰依しようとする霊気ににも似た情念が伝わってくる。
 我々は写真撮影の対価としてではなく、心から素直な気持ちでこの2人にお布施が次々と差し出された。背中のリックを開けて果物や食料を彼らの荷車にお供えする者もいた。数珠を手に手を合わせている者もいる。心から彼らの前途の幸せを祈った。

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チベットが世界に誇るポタラ宮殿が当地特有の青黒い空をバックに輝いている。しかし、残念なことにこの宮殿の主は今此処には居ない。強烈な怒と、寂寥感が心を覆うが無言で飲み込んだ。

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チベッタンマスチフと共にご機嫌なHIDE
ヤムドク湖の湖畔で昼食をとっていたら、犬を連れたチベット人が寄ってきた。犬と共に写真を撮らせてお金を稼ぐためだ。この犬はチベットの何処にでもいる有名な犬ではあるが非常に凶暴で狂犬病にかかってものが多い。特に牧畜をしているテントの側で番犬として働いている犬はかみつくので十分に注意が必要だ。
 犬が大好きなHIDEはこの犬をさわることが出来て大喜びだ。食べかけた昼食をこの犬に上げることにした。飼い主がそれを食べようとしたので、この食べ物はあなたにあげた物ではなく犬に上げたものであるから、取り上げてはだめだときつく注意をした。飼い主は苦笑いをしながら仕方なく犬に食べさせていた。ハハハー。

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我々の車の車列近くに現れた野生のオオカミ。
チベット高原を走行中の我々の車列が一斉に急停車した。運転手が右側を指さしている。なんと野生のオオカミだ。あわてて写真機を取り出して撮影するも手ぶれを起こしてこんな写真しか撮れなかった。車から10m位しか離れていない。30年近くこのあたりで働いている運転手もこんなに近くで野生のオオカミを見たのは初めてと興奮していた。

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ラサをランクルで西に向かって走ること6日目ににマナサロワール湖(マパム、ユムツォ)を眼下に望むことが出来る峠に到達した。高度4,600m峠にはタルチョがはためいている。インド人のヒンズー教徒の一団がタルチョの周りをコルラしている。チベット人の運転手達が此処は神聖な場所なのだから中国人はコルラしてはだめだと文句を言っている。日本人は我々と同じ仏教徒なのだからもちろんコルラをしてもよい我々に言ってきた。
 眼下にはマナサロワール湖が真っ青な水を蓄えて光り輝いている(4、588m)。この湖の前方にカイラス山がその真っ白い勇姿を我々の前に初めて姿を現している。
 8時も過ぎ太陽が西に傾きだした頃我々はこの湖畔にテントサイトを設定して、今夜は此処で泊まることとした。

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9月16日いよいよ今日からはカイラス山巡礼のコルラが始まった。4、850mのチュク、ゴンパのチヨルテン脇を進む我ら巡礼トレッキングの一団。

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タルポチェにて。此処では毎年チベット歴の4月15日にお釈迦様の生誕と悟りと入滅を祝う『サカダワ祭』が行われにぎわう。いまは静まりかえっていた。タルチョがはためく向こう側の台地状のの高台は今でも使われている『鳥葬場』だ。その向こうにカイラスが白く輝いている。

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チュクゴンパから仰ぎ見るカイラスの南面(6、656m)。通称カイラス、カンリンポチェ、中国語では『神山』とも呼ばれる、カン、ティセと古名で呼ばれる場合もある。
 この山はヒンドー教徒、ジャイナ教徒、ボン教徒、そして仏教徒の最高の聖地だ。千年以上前から信仰の対象として崇められた来た。ボン教徒以外はこの山の周りを時計回りでコルラするが、ボン教徒だけは反対回りをする。その距離52Kmだ。チベット人にはこの距離を1日で回る者も多い。外国人は1泊2日から3泊4日で回る。中には五体投地で回る驚異的なチベット仏教徒もいる。我々が息絶え絶えで登っている脇をチベット族の若者達の一団が鼻歌まじりで小走りに駆け抜けていった。
 数年前にスペインの登山チームが中国山岳協会からこの山の登山許可を交付されたと発表された事があった。このときは世界中の登山家、宗教家から猛烈な抗議がわき上がり、あわてた中国の関係者はそのような許可は発給されていないと、火消しに躍起になったことがあった。
 今ではこの山は神聖な山で絶対に登頂は許可されないと言うことで、関係者間の一致した意見となっている。従って今でも未登峰と言うことになっている(この山の長い歴史では本当に未登頂か否かは確認が不可能だからだ)。
 初めてこの山を仰ぎ見た者はだれでもその神々しく清廉な姿に心が震え上がる。

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巡礼コース最高値5,668mのドルマ、ラに我々のキャンプ資材を背負ったヤクのキャラバン隊が上がってきた。

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ドルマ、ラから仰ぎ見るカイラス山の北面。

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旅の最終地カシュガルで訪問した古い住宅密集地でウイグル人の踊り子の少女と共に。彼女は先年日本のNHKテレビが放送したシルクロードの番組に出ている。今はもう15歳だ、近く結婚すると恥ずかしげに話をしていた。


 30日帰宅後まだ疲れが取れて居ず日常生活が狂いがちだ。撮りためた写真は2,500枚近く、まだ全部を見ていない。これら写真の整理を今年いっぱい続けホームページに詳細な旅行報告書としてアップしたいと思っている。また、恒例となっている海外旅行の後の写真集も50ヘージ以上の印刷物として仕上げたいと思っている。とにかくいまは毎日ふぬけのようになって疲労回復をしている毎日である。

なを、カイラスの旅に興味が有る方はDigiBookにして写真を公表しています。

http://www.digibook.net/d/c455a3f3b01f98896e8649a2c2fb346b/?viewerMode=fullWindow


また旅のBloog、4トラにもできるだけデーターを入れて旅日記と写真を多数上げてあります。『Hidechanさんの旅行記、カイラス編1~5』をご笑覧ください。

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